第6回「あんしんオレンジカフェ」の実施報告
コロナウィル感染防止対策のために中断しておりましたオレンジカフェについて、本年度初めて開催しました。今回の実施についきましては、従来の開始方法とは異なり、水城ヶ丘自治会のシニア会との連携で実施しました。当NPOが企画を行い、その企画に賛同いただいた水城ヶ丘自治会が中心となり、シニア会員の参加募集を行っていただきました。全体の参加者を30名(実際の参加者32名)に絞り、非接触型体温計でのチェック、飲み物はペットボトルを用意し、室内の喚起など十分留意し実施させていただきました。
実施概要は以下の通りである。
1.実施日・時間・場所 : 令和2年10月24日(10:00~12:00)水城ヶ丘公民館
2.講 師
●社会福祉法人同朋会 吉武潤氏(介護保険施設同朋相談支援室主任・グループホーム国分運営責任者 社会福祉士・介護支援専門員)
●社会福祉法人同朋会 眞田紘一氏(介護老人保健施設同朋・デイケア同朋 支援相談員・介護支援専門員)
3.卓話内容概要
厚労省の認知症への取り組み目標である「本人と家族の穏やかな心地よい生活」を主テーマに、認知症者への尊厳を尊重した具体的なコミュニケーションの取り方の内容や福祉福祉施設の間違いない選び方などをお話いただいた。
また京都介護殺人事件(平成18年2月1日発生)を事例に、介護の必要性に迫られた時、一人で悩むのではなく、多様な選択肢を理解しておくことが重要であると指摘された。また問題・課題を「解決してもらう」という意識ではなく、「自分の考えに合った方法を選択する」という考えがカギを握ると指摘された。
4.質疑応答概要
卓話をもとに、2グループに分け質疑応答やは話し合いを行った。2人の講師の方も各グループに同席していただき、活発な話し合いが行われた。
具体的な質疑応答や話し合いは以下の通りである。
①母の認知症の最初の兆候を知った気づき、母の話から気づくためにはどういうことに注意すべきか
②自分が認知症になったら誰に伝えるか、を息子と話している。
③私の知る認知症の人は、ご主人から良くしかられるので、いつも「ごめんなさい」といっていた。このストレスが良くない。
④認知症の人には話しかけ声掛けが大切。
⑤大人の閉じこもりも認知症につながることがあるのでは。社会とのかかわりがなくなるのはよくないので、こういうオレンジカフェなどにも来てもらいたい。
⑥認知症の兆候が表れたとき最初にどこに相談に行ったらよいか。
⑦高齢者施設に入るにはどういう条件が必要か
⑧介護・認知症の認定基準は、だれがどのように行っているのか
⑨認定のための調査には少し疑問に思う。調査のやり直しはできるのか。
(母の認定調査のとき、自分が日常生活で出来もしない行動について、見栄もあるのか出来る、出来るといって、低い基準になった)
⑩介護保険料はどのようにしてだれが決定するのか
⑪とにかく、認知症についての知識不足、どこでどのように学べばよいのか
⑫認知症ともの忘れは違うと聞くが、どこがどのように違うのか。物忘れがひどくなると認知症にならないか。
⑬介護や認知症になった場合、どこに相談すればいいのか。地域包括支援センターでもいいのか
⑭自分に合った施設の間違いない選び方を教えてほしい。施設といってもいろんな施設があるのでよくわからない(地域包括支援センターで教えてもられるのか)
⑮とにかく気軽に相談できる相手が欲しい(自治体などは少し敷居がたかい。同朋でも相談できるのか)
⑯かかりつけ医への日ごろの相談が大切と指摘されたが、認知症の専門医がどこにいるのかわからない。整形外科医などへ認知症の相談をしても、どうもと感じるが。(出席中のある女性がその専門医を知っており、皆に教えた)
⑰自分は難聴であるが、難聴と認知症は関係があるのか
⑱認知症予防としての重要な3つのポイントなどあれば教えてほしい
⑲認知症の場合、介護する側や予防の話はよく聞くが、認知症者本人の精神状況や気持ち・感情などの話はあまり聞くことがない。認知症本人の話を聞きたい。(それがだめなら、その家族の方の話をぜひ聞きたい)
などなど多様な質問や話し合いが行われた。
4.閉会について
最後に今後の当NPOの活動予定を説明し終了した。内容は以下通りである。
①12月5日(土)実施
「2020年太宰府市民のための講座~認知症の人の意思決定を支えるまちづくりのために」
講師 筑紫女学園大学 山崎・高木先生、 明治学院大学 金先生
②来年1月24日(日)実施
「認知症をつくったのは誰か」 宅老所「よりあい」代表 村瀬孝氏の講演
以上の講義・講演は、コロナ予防対策のために、参加人数を制限し予約制とする。
③太宰府市民「介護・認知症に関する意識調査」の進行状況説明
以 上
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